「感動的なストーリーを作りたいけど、何も浮かんでこない……」
この記事はそういった方に向けて、書きました。
こんにちは、ちゃちゃまるです。
小説を書こうとしたときに、一番悩むのは物語の構成ですよね。
今回は、書籍「直感と論理をつなぐ思考法」で
紹介されていた興味深いストーリーメイキングの手法について、
少しご紹介したいと思います。
こちらの書籍はどちらかというとビジネス寄りの内容ですが、
感情的な部分も扱っており、納得するところも多々ありました。
以下の記事でも紹介してますので、ぜひ見てみてください。
「英雄の旅」フレーム
神話学者のジョセフ・キャンベルは、世界中の神話に見られる共通点をひとつのフレームにまとめました。
それが「英雄の旅」です。
「英雄の旅」フレームはハリウッド映画でも採用されていて、
「スターウォーズ」シリーズの制作に活用されたことで、一躍有名になりました。
それ以外にも「ET」「タイタニック」などの数多くの有名タイトルにも使われているそうです。
「英雄の旅」は7つのステップに分かれており、それを巡ることでストーリーが展開されるようになっています。
- 現実:平和な世界の中で、主人公はある課題に直面している。
- 冒険への誘い:あることがきっかけで、新たな世界の存在を知る。
- 迷いとメンターの支援:迷いと葛藤で苦しむ主人公をメンターが後押しする。
- 一線を超える:主人公が覚悟と期待を持って、新たな世界に旅立つ。
- 試練:新たな世界の中で、主人公は幾多の試練と直面する。
- 克服と報酬:試練を克服し、それに見合う報酬・宝物を得る。
- 宝を得て帰還:宝物を得た主人公が元の世界に帰る。以前と視点が変わっている。
ジェットコースターのように感情を上下させることが、人の心を強く動かすストーリーを作るポイントとなります。
紹介書籍ではこれらとともに4つのコツを挙げています。
・アップダウンのコントラストを激しくする
・主人公の葛藤を描く
・試練や苦労をできるだけ詳細に描く
・物語を通じて主人公が本当に得るものを描く
葛藤がリアルであればあるほど、深みが増して、それが感動を生むきっかけになるということですね。
具体例
ここでひとつ、具体例を使って説明したいと思います。
今回は、私が個人的に好きな「ナルト-NARUTO-」の第一話をこの「英雄の旅」フレームに当てはめてみます。
- 現実
主人公のナルトは、平和な木ノ葉の里でやんちゃをしている。
しかし、それは親がいなくて認める人が誰もいないという課題があったからだった。 - 冒険への誘い
ミズキが「巻物を手に入れれば、アカデミーを卒業できる」とナルトを誘う。 - (迷いとメンターの支援)
ナルトは迷いなく、ミズキの言葉を信じる。 - 一線を超える
アカデミーを卒業できる。誰かに認めてもらえる。という期待を持って、巻物(封印の書)を奪う。 - 試練
封印の書を手に入れたかったのはミズキのほうだった。
ミズキがナルトの前に立ちはだかる。
そして、ミズキからナルトに妖狐が封印されているという事実を知る。 - 克服と報酬
ナルトは助けに来てくれたイルカから逃げるが、イルカがナルトのことを認めていたことを知り、苦手だった分身の術を克服。
報酬として、卒業の証である額当てをもらう。 - 宝を得て帰還
額当てをもらったナルトは、認めてくれる人を大事に火影になることを誓う。
だいぶこじつけのところもありますが、大方あっているかと(汗)。
まとめ
以上、いかがだったでしょうか。
一から十まで自分で作り出そうとせず、巨人の肩をうまく借りることも大事な要素です。
「英雄の旅」フレームの活用を検討してみてはいかがでしょうか?
物語のプロが考えたテンプレート「英雄の旅」。
使いこなすのに加え、なぜこのテンプレートがいいのかを考えてみるのも大事だ。